地積がおかしい?
2012-05-31
評価対象の土地を現況確認すると、登記上の地積と実際の地積が大きく食い違っていることがわかりました。この原因は、過去に何度も分筆が繰り返されてきたことでした。平成16年以前の分筆は、残地球積という方法が一般的でした。これは、分筆時に残地の測量がされない方法です。つまり、新しく分ける部分の土地だけを測量して地積を求め、残りの土地は登記簿に記載されている地積から差し引きで求めることになります。したがって、分筆される土地は測量されず実際の地積と異なってしまうのです。平成17年以後は、全筆測量が原則となりこのような状況は少なくなっています。
今回のケースでは、土地の測量をして正確な地積を求めることが理想的ですが、測量をすることは金銭的にも時間的にも大きな負担となります。そこで、当事務所では、実際の地積を簡易的に測定し、公図から求めた地積との差がほとんどないことを確認しました。そして、当該土地を、登記簿地積ではなく、公図から求めた地積で評価しました。現実とは異なる評価を行うことなく、正確に土地の評価ができた事例です。